ガタカ GATTACA（1997・米）レンタルして鑑賞

遺伝子工学の発達によって優秀な遺伝子を組み合わせて生まれた「適性者」が支配し、人間の生活も固定化されてしまった未来世界。自然出産で生まれた人間は「不適正者」として差別されている。宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けたヴィンセントは、「不適正者」のため、DNAブローカーにジェローム・モローを紹介してもらう。最高級の遺伝子を持つ超エリートの水泳選手だったユージーンは、自分の優秀さゆえに悩み、自殺未遂を図り、下半身不随になっていた。ジェロームの生活を保証することを見返りに、彼と契約したヴィンセントは、血液などのサンプルを提供してもらいジェロームに成り済ます。入社して数年後のある日社内で殺人事件が起きて、ヴィンセントが犯人と疑われてしまい…。

なんでこんないい映画を知らなかったんだ私！
ＳＦ、近未来モノって普段は見ない分野ですがこれはいいです！
難しくてややこしいくて分かりづらいってコトはないので・・・人間ドラマとして見れます。

遺伝子を操作して受精卵の段階で劣性の遺伝子を排除して子供を作るのが当然になっている今からそう遠くない未来って本当にそうなりそうで怖い。
「残酷なまでに美しい未来・・・愛だけでは君に届かない」ってキャッチコピーはこの作品の雰囲気にぴったり！。
映像がとにかく綺麗・・・新しいのに懐かしい感じがします。
あと音楽も最高・・・サントラ欲しくなった。

遺伝子ですべてが決められてしまう未来、究極の管理社会。
主人公はそれに抗いますが決して社会をかえようと戦うのではなくて不適正者（＝自分）を認めない社会で夢を叶えようとしている姿に感動します。
遺伝子さえも操作できて管理できる世界でも人間の心までは管理出来ないんだ！。
遺伝子で決められた未来は「絶対」ではない、運命は自分で切り開いていくんだ〜。

主人公のヴィンセントが「不適正者」の正体を暴かれそうになり
それを本物のジェロームと協力してかわしていくシーンはハラハラドキドキの連続！。

お兄ちゃんのヴィンセントは自然出産で生まれ「不適正者」
弟のアントンは兄の教訓を生かして遺伝子操作をし、「適正者」として生まれる。
何をしても比べられて、何をやっても弟にはかなわない。
生まれながらに差別されている兄にめぐまれた遺伝子を持つ優秀な弟がコンプレックスを抱いているのはなぜか？
ジェロームも優秀な遺伝子を持ちながら銀メダルしか取れなかった、
遺伝的に優秀でも完璧さゆえに「適正者」は苦悩する。
実力で夢を掴もうとする「不適正者」とスーパーエリートの資質を持ちながら挫折した「適正者」の間に芽生える奇妙な友情も見所。

やたらと清潔感あふれる未来社会にユマ・サーマンの無機質な美貌がはまります。
いや〜ホント彼女って綺麗な女優さんなんだなぁ〜・・・うっとり。

ラストシーンは涙が止まりません。切ない、あまりにも切な過ぎる・・・・。