ニューオーリンズ・トライアル(2003・米)レンタルして鑑賞

公式HP http://nt.eigafan.com/

ある朝、ニューオーリンズの証券会社で銃乱射事件が発生。犯人は16人を死傷させ、最後には自殺した。この事件で夫を失った女性が銃器メーカーを相手に訴訟を起こし、2年後いよいよ裁判が始まろうとしていた。経営者たちは、陪審員の表決を勝ち取るため、伝説のコンサルタント、フィッチを雇う。最新技術を駆使し、あらゆる手を使って陪審員を探るフィッチ。しかし、彼の思惑を大きく裏切ったのは、経歴が謎に包まれた青年、ニックだった。そして冒頭陳述の日。原告の弁護士ローアとフィッチの元に、「表決売ります」と書いたメモが届く…。

日本ではなじみのない陪審員制度を扱った映画。
法廷劇ですが、原告側弁護人と被告側弁護人の激しいバトルがメインではなく、表決を勝ち取るために水面下で繰り広げられる裏工作や駆け引きが見ものです。
この映画では陪審員コンサルタントなる聞きなじみない職業が出てきます。
とにかく審理を有利に進めるためには陪審員をなんとかするしかない!では、なんとかしましょう!という仕事をするらしい。
フィッチは悪辣な弁護士下請業者で、ハイテクを駆使して陪審員たちの探られたくない腹を探りまくり!弱みを握って自分たちに有利になる方に票を入れるように脅したりする。
うわ〜そこまでやるのか!というくらいに過激、人んちに勝手に入るのは犯罪だよ(−−:。

銃器メーカーが敗訴して賠償金を払った事は一度もない、前例を一度でも作ると全米のあちこちで賠償金目当ての訴訟が起こってしまう。そうするとたくさんの銃器メーカーが倒産してしまう!なので被告側はとにかく負けないために必死、銃で自分の身を守る権利を主張する。
原告側は、銃による犯罪を減らしたい!銃乱射事件による子供の犠牲をなくしたい!簡単に銃が手に入る法律を変えたい!この裁判に勝てば売った銃で何が起ころうが知ったこっちゃないと利益追求しか頭にない銃器メーカーに責任を負わせる事ができる!。
正義に燃えるローアと汚い手を使い陪審員を追い詰めるフィッチとの対決!両方に買収を持ちかける謎の女マーリー・・・さらに彼女と手を組んでいて陪審員にもぐりこんだニックらの頭脳戦がテンポよくスリリングに進むので見ごたえ十分!!ラストの30分はハラハラしっぱなしでした
丁寧に作られた傑作です、これがアカデミー賞にノミネートすらされなかったのが不思議だ・・・。
派手さはないけどすごく面白いのになぁ。

三谷幸喜脚本の「12人の優しい日本人」を見て面白い!と感じた人であればこの映画は大丈夫☆