ドッグヴィル(2003・デンマーク)

公式HP http://www.gaga.ne.jp/dogville/index.shtml

ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル、住人はわずか23人。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。

ラース・フォン・トリアー監督×ニコール・キッドマンのコラボと床に家や道を表す線が引かれただけのまるで舞台のようなセットが話題になった映画です。
ダンサーインザダークを見た時にかなりへこんだので相当覚悟してレンタルしました(^^;
この監督ってこれでもかってくらいに人間の嫌らしさを見せ付けるんだもん。・゜・(ノд`)・゜・。しかも3時間と長いし
ニコールがとにもかくにも美しい!陶器のような肌って本当にあるんだなぁ〜。
奇妙なセットは見てるうちに面白くなってきます。家の中にいる人、外を歩いてる人や井戸端会議してるおばさんたちがひと目で見渡せて、閉鎖的な、隠し事が出来ない環境を映像にするとあんな感じかも。
ギャングに追われる美しい女性を匿う村人たちは善良そのもの。しかし、警察が1枚目の手配書を持ってきた事で疑心暗鬼が波紋のように広がる、2枚目の手配書に銀行強盗に関与していると書かれているのを見た村人たちは態度を一変させる。あぁ!集団ヒステリーって怖い!。
村人たちが「奴隷」のようにグレースを扱うまでの態度の変化をゆーーくりと丁寧に手に取るように心理状態が分かるように描いているので見ているのがツライ。
絶対にグレースにとって悪い事が起きるぞっという空気を漂わせてるのがこれまた嫌らしい・・・そして悲劇的な展開を早く見たいと望んでいるコトに気がついて余計に落ち込む(;´Д`)
CHAPTER6「ドッグヴィルが牙をむく」のタイトルを見てやっとここまで来たか!と思ってしまった・・・自己嫌悪_| ̄|○
なんか監督の思う壺にハマってるよ・・・私。
このあたりからドアも壁も天井もないセットがとても効力を発揮します。一番グレースを嫌っていたはずのチャックがある行動に出るのですがこのシーンはこのセットだからこそ嫌悪感が倍増しました、さいてーーー!こいつらみんなさいてーーー!!男も女もみんなさいてーーー!!!。善良なんてこの世にないのさ、悪意に満ちてるのさって厭世的な気分になります。人間って汚いヽ(`Д´)ノウワァン
ラストに爽快感を覚えた自分もドッグヴィルの住人と変わらないな_| ̄|○
この監督って人の心の柔らかい場所をしめつける映画作るのすきだなぁ!!
ドSだよラースさんって絶対に!見ると気分が悪くなりますよ、ホント。
でも、新作はまた見てしまう、なんだかんだ言ってこの手の映画は嫌いじゃないんで・・・むしろ好きさ( ゜Д゜)y−~~そしてさらに自己嫌悪。
ニコール・キッドマンって征服したくなるつーか屈服させたくなる目をするよな・・・そんな風に思っちゃう自分が嫌_| ̄|○
カメラの手ぶれ感は少し酔います、微妙に揺れるのがちょっと(−−;見てるうちに慣れますけど。
そういえばニコール・キッドマンの元旦那さんの名前ってトムだったな・・・あのラストとは別になんの関係もないだろうけど(^^;