姑獲鳥の夏(2005・日本)

公式HP http://www.ubume.net/

昭和27年夏、東京。ある大病院の娘・梗子が、20ヶ月も妊娠しているのに出産しないという噂が流れていた。その上、彼女の夫も1年半前に姿を消し、行方不明のままだという。小説家の関口は何かにつけ頼っている友人の京極堂に意見を求める。博学な古本屋店主である彼の助言にしたがい、関口は同じく友人の探偵・榎木津に相談することに。そこで関口は、梗子の姉で失踪した義弟の捜索依頼に来ていた涼子と出会う。

京極夏彦のデビュー作の同名小説を映画化。
あのブ厚い原作が2時間でまとまるわけがない(;´Д`)ある程度省略するのは仕方ないけどエピソードのひとつひとつが唐突過ぎて場面がいきなり飛ぶので話がつながってない、訳わかんない〜。やっぱり京極堂の大量のうんちくをじ〜〜っくり自分のペースで読んで脳内で作り上げたあの独特の世界観に浸りつつたっぷりと妄想してるのが一番だな☆ 読んだ人ひとりひとりが勝手に作り上げた自分の妄想で楽しむのが「京極堂シリーズ」の醍醐味(そうなのか?)妄想は人それぞれ千差万別・・・すべての人が納得する妄想の具現化なんて無理無理☆映画化はずばり失敗でしょうヽ(´∀`)9 ビシ!!
原作ではトリック自体は決して斬新じゃないし真相を知るとそんな事あるかい!!とつっこみを入れたくなる。妖怪をからませることオカルト的要素がある事で貧相な真相とトリックが妙にゴージャスになる・・・う〜んうまくいえないなぁ(;´Д`)なんていうか大量の活字を読んでいくうちに京極堂マジックにハマってしまうんですね、そして主人公の関口くんと一緒に騙され振り回されるwそれが快感w。原作ファンとしてはどーしても厳しい目で見てしまいます(^^;映像はかなり原作の雰囲気が出ていてビジュアルは良かったです、久遠寺医院や京極堂の古本屋や神社、関口くんち、榎木津ビルヂング薔薇十字探偵社の室内などなど昭和のレトロちっくなムードが画面から漂ってました。あのぐるぐる回るカメラワークには酔いますけどwキャスティングは最初違和感あったけど、堤真一は見てるうちに慣れるので問題なし。阿部寛の榎さんは( ´∀` )bどんと来い、超常現象だったw田中麗奈は可愛かったな(まてw
冒頭の京極堂のうんちくが話のメインです。即ち、人間が見聞きしたり、感じたりしているものは、全て人間が受けた刺激を、脳細胞が信号として発している結果に過ぎないという事。脳が卸問屋で情報を提供してるって考え方は面白い・・・たまにその卸問屋はまがい物を売りつける事がある、しかし自分自身ではそれを本物か偽者かを見分ける事が出来ない・・・チリーン。エンドロールの後に京極堂の決め台詞があるので見たい人は最後まで席をたたないようにヽ(´ー`)ノ